土日更新目指してます!古い年代から進めて今に至る。

イケメン浮気王子とメンヘラ狂女王(フェリペ1世とフアナ)

こめ

ちょっぴしホラー回!
夏だしね!

ひるま

そうなの?イケメン王子が出るのに!

ぞうやま

怖いの嫌だゾ〜

登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フェリペ1世(フィリップ美公)

国名:ネーデルラント(現在のベルギー、オランダ、ルクセンブルク)
タイプ:チャラ男

ハプスブルク家の血を引く神聖ローマ帝国の金髪碧眼の美男子。
フアナと結婚した。嫁の権力をいいことにスペイン王を自称するも、容認されず。
女好きでゲスい行動が目立ったので敵も多い。死後が可哀想。

・カルロス1世(カール5世)の父親
・ハプスブルク家

日本は室町時代。トマス・モアと同い年

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フアナ

国名:カスティーリャ(現在のスペイン)
タイプ:メンヘラ

フェリペ1世が原因で精神を壊し「狂女」と呼ばれる。
愛が重すぎて距離を置かれる。でも割と子沢山。
女王なのに半生が幽閉生活という可哀想な人生。
文学好きであんまり政治に関心がないミステリアス美女。

・カルロス1世(カール5世)の母親

日本は室町時代。ヴァシーリー3世と同い年

ひるま

イケメン…?
あたしの好みじゃないかな!

兄弟も結婚

こめ

フアナは前回チラッと出てきましたが、スペインの王女として生まれました。
対して将来結婚することになるフェリペ1世、この時はフィリップって名前なんですが名前が増えるとややこしいので「フェリペ1世」で統一して説明します。

こめ

ヨーロッパ史で欠かせない名家「ハプスブルク家」。今後も世界史やる上で必ず出てくるから覚えておいてね〜!
このハプスブルク家はヨーロッパほぼ全域を統治することになる超有名貴族です。
実はあの有名人もハプスブルク一族ってことがこれからいっぱい出てきます。

ひるま

は、はぷす…なんて?

こめ

ハプスブルク家の特徴として、「女性がたくさん子供を産む」って特質があったんです。
このマクシミリアン1世はそれを家訓にして「政略結婚」で領土拡大を図ります!
普通は戦争して領土GETするんですが、その特質で結婚しまくったんですよね。

ぞうやま

僕には真似できないゾ〜

こめ

そんなハプスブルク家の血を引くフェリペ1世。フアナと政略結婚することになります。
実は兄弟も結婚する「二重婚」でした。
これには双方メリットがあって、「片方断絶したらもう片方が両方の土地をGET」できるというもの。
地図で見てみてください。

ひるま

待って!緑のとこはいっぱいだけど、紫のとこちょっと小さくない?
フェアじゃない!

こめ

前回スペインは大航海時代でブイブイいってる話をしました!
ここに載ってない新大陸(アメリカ)などを入れるともっともっと広大な領土をスペインは持っています。ベンチャー企業みたいな感じです!

フェリペ1世とフアナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ラブラブだったのに…

こめ

フアナとフェリペ1世は初対面で恋に落ち、当初はいい関係を築けていました。
しかし美男子だったフェリペ1世はフアナにすぐ飽きてしまいます。

こめ

金髪碧眼美男子。喋りも得意でスポーツ万能。
こんな少女漫画に出てきそうな男は現実では漫画のようにいきません…。

ひるま

やだ〜〜〜!浮気する男嫌い!

こめ

フェリペ1世は天性の女たらしだったので、フアナの身近な侍女にも手を出しまくります。
夫が大好きだったフアナはひどく激昂し、人前でも夫を罵ったり発狂したりします。
この行動がフェリペ1世からすれば非常に恐怖に感じ、また鬱陶しく思うようになります。

ひるま

はぁ!?意味わかんないんですけど〜!

こめ

フアナはこの頃から夫の浮気癖に悩み、精神不安定になっていきます…。

壊れる乙女

こめ

結婚してまもなく、フアナのお兄さんが若くして亡くなります。
世継ぎも死産したため、早くも二重婚で約束した領土の権利が揺らぎます。

こめ

フェリペ1世はフアナが情緒不安定なことを理由に「王位は自分に」と義理の両親にせがみに行きます。フェリペ1世の王としての資質のなさを見抜いたイサベル1世は遺言に「フアナがダメなら孫にやらせる。孫が幼いときは夫(フェルナンド2世)に支えてもらう」と記します。

こめ

しかしこれを知ったフェリペ1世は激怒。
そして自分に惚れてるフアナに甘い言葉で王位を自分に譲るように囁きます。

ひるま

うわ〜最低!別れた方がいいよ!

こめ

フアナが不安定なことで、夫と父が揉めます。
しかしフェルナンド2世が若干折れる感じで「フアナの補佐」ってことならいいよ的なことにしました。
この頃フェリペ1世は「自称王様」を名乗るんですが、世間的には認められず「フアナの夫」というポジションから抜け出せません。
芸能人でも女性の方が有名だと大きく名前が出るのは女性ですよね?多分そんな感じ。

こめ

素行の悪さからいろんな敵を作っていたフェリペ1世。
ある日突然、スポーツの後に飲んだ水があたり急死してしまいます。
これがフアナの正気を完全に失うことになりました。

正気を失ったフアナと亡くなったフェリペ1世
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

亡き夫と共に彷徨う

こめ

正気を失ったフアナ。なんとフェリペ1世の遺体を棺に入れて約2年間国内を彷徨うんです。

ぞうやま

パォ!?

彷徨うフアナとその一行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
こめ

これはフアナが彷徨ってる絵です。
真ん中の目が逝っちゃってるのがフアナ。隣の棺がフェリペ1世が入ってるもの。
右側の部下たちは呆れている&疲れている&引いてるような顔をしています。

ひるま

ぎゃーーーーーーー‼︎

こめ

冷凍保存されてるわけではないのでどんどん腐っていくフェリペ1世。
それでも夫が蘇ると信じたフアナは埋葬することを許しませんでした。

ぞうやま

パォーーーーーーー‼︎

こめ

怖いですね!
他にもフアナの奇行として有名なのが、フェリペ1世が手を出した侍女の髪をハサミで切ったり、発狂したり暴れたり…。
愛情深いのレベルを超えちゃってます。

こめ

そしてフアナは父親に幽閉されます。その期間はなんと40年以上!
正気じゃないので子供の存在も忘れます。大人になった長男カルロス1世が妹を引き取りにきましたが、暴れて抵抗したそうです。
狂ってるお母さんを見るのは辛いでしょうね。

あとがき

ぞうやま

怖い話だったゾ〜!
でも魅かれるゾ…絵描きたくなってきたゾ

ひるま

うわーん!怖いよ〜ママ〜!

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