

有名な事件回です。
単語だけなら聞いたことがある人も多いはず!



なんか謝ってるね…。



何やら不愉快な言葉を言っているな。
叙任権闘争





前回教会の人事について揉めて終了しましたね。
その続きになりますが、皇帝(この時まだ戴冠してないので王)と教皇で「どっちの方が上か」という問題がありました。
皇帝は皇帝が最強、教皇は教皇が最強だと思ってます。





どっちも強そう…。
でもどっちなんだろう。



周辺の諸侯はハインリヒ4世の性格が好きじゃなかったので、ここも対立しております。
ちなみにハインリヒ4世もグレゴリウス7世も大変な幼少期を過ごしていたので、そういう意味では似てるのかもしれません。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
破門の力





なんで教会人事に介入したいのかというと、当時最強の力を持っていた宗教を利用したかったからです。
教会の偉い立場の人を自分で指名することで、そこに集まる情報など把握できます。



情報を制するものが戦いを制する。
しかし神を利用するというのは気が引けるな…。



教会を個人の自由にされたくないグレゴリウス7世は当然ひきません。
ハインリヒ7世を破門します。
破門。それはキリスト教世界において、「破門者は人にあらず」的な重い判決です。



ちょっとまで。ハゲとは誰に言っている。
無礼千万である!!!



ハインリヒ7世のオレ様すぎる振る舞いに、世間からも教皇を支持する声が大きかったです。
このままだと破門と一緒に王様の座も失いかねない状況に追い込まれます。



それでいい。
このような無礼者は甘やかすな。
平謝りからの手のひら返し





このままじゃまずいと思ったハインリヒ4世は、使者を送り謝罪します。
しかし却下され、自分で直接謝罪しに行きました。
これが有名なカノッサの屈辱です。
ちなみにカノッサとはグレゴリウス7世がこの時来てたお城の名前です。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』



あ!聞いたことある!
ハインリヒ4世は許してもらえるのかな?



雪の中3日間謝罪していたらしく、許してもらえました。
これで破門も解かれ、帝国に帰国します。
しかし権威は教皇>>>皇帝の力関係になりました。



それはしょうがないよ!
許してもらえただけ…あれ?武装してる…?



相変わらず諸侯から反発を受けていたのですが、なんとハインリヒ4世はやり返しました。
せっかく許してもらえたのに、またしてもグレゴリウス7世に反旗を翻します。



え〜…それはダメだよ!
恩知らずだよ!
教皇追放、皇帝廃位





ハインリヒ4世は軍を率いてローマに向かいます。
そこでグレゴリウス7世を追放し、新しくクレメンス3世を教皇にし、正式に神聖ローマ帝国皇帝になりました。



このような暴挙が許されるはずがない!
誰でも良い!グレゴリウス7世を救出するのだ!



グレゴリウス7世は命は助かりましたが、翌年怒りを胸にローマではない土地で亡くなります。
なんかハインリヒ4世がうまくいってびっくりです。



しかし…因果応報とはすぐには起こらないんですね。
ハインリヒ4世の息子、ハインリヒ5世謀反。
なんと息子から裏切られ、廃位されました。そのまま失意の中亡くなります。



いいぞハインリヒ5世。
無礼な父親を追い落とせ。この男は世の薄毛を敵に回した。


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
あとがき



謝罪した情けない皇帝かと思いきや、だいぶオレ様だった。
教科書だけでは学べないね!



スカッとした終わりでよかったな。
無礼者が裁きを受けるのは当然。



そ、そんなに怒らなくても…。
コメントは運営者が確認次第、表示されます!